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大和路の弘法大師【11】 大師の硯石(山添村大塩) - 伊勢湾と連動する塩水

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弘法大師が杖でたたいて塩水を出したと伝わる硯石

 山添村の神野山山腹、鍋倉渓(なべくらけい)から少し歩いたところにある幅4メートル、長さ3メートルの大岩。

 

 弘法大師が北野村から神野山へ登る道案内をした村人に、「何か困っていることはないか」と尋ねたところ「山奥には塩がなくて困っている」と答えると、杖で石をたたいて塩水を出したと伝わる。

 

 現在も岩にある20センチほどのくぼみには水がたまっていて、あふれることも絶えることもないのだという。掃除をすると大雨が降るとされ、雨乞いにも使用された。

 

 くぼみの水位は伊勢湾の海水と連動していると伝わり、近くの塩瀬地蔵と合わせて伊勢街道を通って伊勢参りをする人の安全祈願として利用されたとみられるという。(伊藤波子)

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