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大和路の弘法大師【9】 弘法の井戸(桜井市粟殿) - 今も息づく大師信仰

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弘法大師の教え通りに掘って泉が噴き出したという「弘法の井戸」=桜井市粟殿

 全国各地に存在する弘法大師伝説にちなんだ「弘法の井戸」。桜井市粟殿の住宅地の一角にも井戸が存在する。

 

 言い伝えによると、ある夏の日、巡礼姿の僧がやって来て飲み水を求め、村人は快く水を差し出した。僧は礼を言って水を飲んだところ良質な水ではなかった。すると「この隣の畑に井戸を掘ればもっと良い水が湧くだろう」と述べ、井戸の掘り方を教えて去っていった。

 

 村人が実際に井戸を掘ると泉が噴き出した。のちにその僧が弘法大師だったと知り驚いた村人は、大師を祭る祠(ほこら)を建てたという。

 

 傍らには弘法大師像や「弘法大師御霊水」と刻まれた灯籠もあり、今に息づく大師信仰を感じ取ることができる。(竹内稔人)

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