衆院小選挙区の区割り変更案に注目が集ま…
衆院小選挙区の区割り変更案に注目が集まっている。10増10減の審議会答申が6月に出る見込みで、同案をめぐる議論は参院選にも影響しそう。
定数増の対象は東京都のプラス5をはじめ首都圏と愛知県で合わせて10増。これに対して削減されるのは東北南部から九州西部までの10県。
近畿では和歌山県と滋賀県が含まれる。奈良県は既に前々回の総選挙で区割り変更されているが、比例復活との兼ね合いもあり、近隣地域の定数減について無関心ではいられない。
来春に改選される県議会も、同様に一票の格差是正を図るため検討委員会で定数や区割り見直しを議論したが、最終的に現状維持を決めた。
その中では地域間の人口と面積のバランスに配慮が必要とする意見が出たほか、これ以上の定数削減は地域住民の声を代弁する議会の機能を損なう懸念があるとの判断が示された。
国政においても課題は同じ。都市部と過疎地域の共存をどう担保するのか。東京一極集中の進展も危ぐされる。また線引きの変更は大阪府、兵庫県も対象となる見通しでさらに調整が議論を呼びそうだ。(松)