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大和古寺お参り日記【34】 - 長谷寺(下)

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源氏物語の舞台となった二股の杉

 浄土信仰が盛んになった平安時代には、藤原道長ら貴族が観音霊場を巡った。十一面観音の巨像を祭る長谷寺も、「初瀬詣で」として盛んに参られるようになる。

 

本尊の十一面観音

 

 参拝者には文化人も多く、紫式部もその一人。「源氏物語」には長谷寺が登場する。

 

 境内に残る「二本(ふたもと)の杉」は、第22帖「玉鬘(たまかずら)の巻」に描かれている。光源氏が愛した亡き夕顔の娘、玉鬘は、母との再会を願って初瀬詣での途中、椿市(現在の桜井市)で源氏に仕える母の従事「右近」と劇的な再会を果たす。

 

 初瀬川で2人が詠み交わした歌には「二もとの杉のたちどを尋ねずはふる川のべに君を見ましや」と歌われる。

 

 瀧口光記主事にスギの場所へ案内してもらった。そのスギは登廊東側の宗宝蔵(宝物館)を東へ入った山道にある。

 

 根本がつながった立派な二本杉だ。石碑も立っていた。こんな場所があるとは知らなかった。良いご縁をつないでくれるスポットとして今も参拝者が訪れるという。

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