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奈良クラブ試合サマリー J3第15節

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後半、苦しい局面を打開しチームを活気づけた寺村=ロートフィールド奈良©NARA CLUB 撮影・塩澤成樹

▽J3第15節(ロートフィールド奈良)

 

奈良クラブ 0―2 アスルクラロ沼津

 

▽得点者 【ア】藤嵜智貴、ブラウン・ノア・賢信▽順位 9位 

 

▽観 衆 1613人 

 

 

【戦評】

 

 前半15分までに2ゴールを奪った沼津が勝ち点3を積み上げた。沼津は同10分に左CKから藤嵜が頭で押し込み先制。13分には右サイドからタテパスをつなぎ、最後はブラウン・ノア・賢信がゴール正面に持ち込み加点した。奈良は沼津の倍となる8本のシュートを放ったが実らなかった。

 

 

【記者の目】

 

 奈良は前半、沼津の前線からのプレスに苦しんだ。沼津は攻撃の起点となる奈良クラブの両センターバックに圧力をかけ、両サイドへのパスコースにフタをした。沼津は中盤で奪ったセカンドボールを両サイドへつなぎ試合を優位に進めた。

 

 奈良はロングボールとスルーパスで対抗した。前半30分にはタテパスをつないで堀内がシュートを放ったが相手GKが右手で弾き出して逸機。同37分に左サイドからの折り返しを寺村がゴールを狙ったが得点にはつながらなかった。

 

 後半は寺村がセンターバックに入り、ドリブルで仕掛けることで前への推進力が生まれ停滞していた局面を打開。鈴木、寺村が両サイドへボールを供給し、さらに中央からゴールを狙うなど攻撃の幅を広げた。

 

 後半11分にはペナルティーエリア付近でボールを奪った浅川からパスを受けた片岡がシュートを放ったが、相手GKのファインセーブで得点にはつながらなかった。同13分には金子の右クロスを山本が頭で合わせたが枠を捉え切れなかった。

 

 シュートまでつながらなかったがチャンスは奈良が多く、後半だけを見れば、奈良が試合内容で沼津を圧倒した。2連敗を喫し、6試合連続で勝ち星のない苦しい状況が続くが、フリアン監督は「後半の試合内容が良く、最後まで諦めないポジティブな姿勢がある限り、(この苦境を)抜け出すことが出来る」と主張した。

 

 ただ、前半15分までに2失点は反省したい。試合への入り方が悪く、集中力を欠いていた。CKへの対応は相手選手2人をフリーにしていた。

 

 寺村のリスクを恐れないプレーは評価したい。左右のFWをこなす西田がチームにフィットしてきている。チャンスに絡む機会が増えた。堀内は守備だけでなく、この日は2本のシュートを放ち攻撃的な姿勢を見せたのが印象的だった。

 

 得点力不足に最近は失点も増えている。フリアン監督は「失点がGKだけの責任だと思っていない。得点出来ないことがFWだけの責任だとも思っていない。全て組織的な部分、チーム全体の責任だと思っている。得点するため、ゴールシチュエーションを組織として作っていかないといけない」と話す。 個々の能力に頼るのではなく、組織としてどう対応するかに力点を置いてチーム作りをしている。この日の試合内容、後半をよく見れば、その完成が近づいていると感じる。

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