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展覧会注目の一品【8】 上にすぼまる珍しい形 - 内傾形円筒埴輪

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珍しい形をした東殿塚古墳出土の「内傾形円筒埴輪」

内傾形円筒埴輪

  • 古墳時代前期
  • 東殿塚古墳出土
  • 天理市教育委員会蔵

 

 天理市中山町にある古墳時代前期の前方後円墳、東殿塚古墳で出土した。円筒形をした上にいくほどすぼまる珍しい形で、「内傾形円筒埴輪(はにわ)」と呼ばれている。

 

 胴部に開けられている「透孔(すかしあな)」は細長い長方形や「凸」の字を逆さにしたような形をしている。2023年末に接合検討作業が完了し、推定高約1・3メートルの全形が復元された。

 

 同埴輪は同古墳の前方部西側面で1996年に確認された墳丘裾の「突出部」で、多様な埴輪や土器とともに見つかった。突出部は南北4メートル、東西1・5メートルの範囲に埴輪群や土器群を並べて配列し、墓前に供えた祭壇のような施設だったと考えられている。(竹内稔人)

 

 

◆メモ

 天理市杣之内町のなら歴史芸術文化村で開催中の同文化村と市教育委員会の地域連携展「山辺の古墳文化―大和古墳群と柳本古墳群―」で、接合後初公開している。3月3日まで。

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