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【速報】西大寺北辺の築地塀初検出 『平城京北辺坊』論争にも一石 - 奈良

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西大寺の寺域の北辺を区画していたと考えられる築地塀跡(中央付近)と溝跡(左下)。平城京北辺坊の北辺を示す遺構の可能性もある(元興寺文化財研究所提供)

 元興寺文化財研究所(元文研)は4日、奈良市西大寺北町1丁目で、西大寺の寺域北辺と考えられる築地塀と溝の痕跡を初めて検出したと発表した。西大寺造営に関与した「修理司」と書れたとみられる瓦や、「西」と刻印された瓦も出土した。これら遺構は平城京右京の北辺を示す可能性もあり、元文研は「『平城京北辺坊』に関する100年におよぶ論争に一石を投じる成果」としている。

 

 調査地は西大寺の北方、平城京右京の北に張り出した区画「北辺坊」が推定される場所に位置。

 

 元文研は2022年6〜7月、集合住宅の建設に伴い約450平方メートルを調査し、東西方向の築地塀跡や溝跡を検出した。築地塀は長さ約2・5メートル、幅約1・5メートル分が残っていた。出土した瓦の中から「修理司」とヘラ書きされたとみられる瓦や、「西」と刻印された瓦が見つかった。

 

 今回の築地塀跡と溝跡は、鎌倉時代の複数の絵図に描かれた西大寺寺域の北辺の区画と場所が一致。さらに、専門家の間で規模などについて長年議論されてきた、北辺坊の北辺を示す初めての遺構となる可能性があるという。

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