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若草カレー本舗、坂中店長-コロナに立ち向かう(12)

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瓶に入ったカレーのスパイスの後ろに立つ坂中店長=奈良市餅飯殿町の若草カレー本舗

 奈良市の餅飯殿商店街の南北中央付近にあるカレーとカレーパンの店「若草カレー本舗」(同市餅飯殿町)は、オンラインフード注文のデリバリーサービス「バーチャルレストラン」を始めるなど、コロナ禍をきっかけにこれまで温めていたアイデアを形にしている。

 

 若草カレー本舗は平成23年10月にオープンし、今月で10周年を迎えた。最初は近くの東向商店街に出店したが、餅飯殿商店街での一度の移転を挟み、同27年3月に現在の店舗に移った。

 

 ホウレンソウなどを使った「若草カレー」が看板メニュー。ラム肉入りの「ラムブラウンカレー」や子どもでも食べられる甘口の「マイルドカレー」、若草カレーがベースの「カレーラーメン」などラインナップも豊富で、観光客や地元住民らの人気を集めてきた。

 

 ただ、コロナ禍となり、インバウンド(訪日外国人客)を含む観光客が激減。昨年3~5月には売上がコロナ禍前と比べ9割近く減ったという。

 

 そこで、同店の坂中大吾店長(57)は「落ち込んだ売上を少しでも穴埋めしよう」と、以前から温めていたアイデアを実行に移した。昨年4月ごろ、若草カレーを真空パックにした「冷凍カレー」の販売を開始。店頭や同店のホームページで購入でき、巣ごもり需要もあって売れ行きは好調という。

 

 また、「販路を増やすため」(坂中店長)、バーチャルレストランも始めた。ウーバーイーツなどのフードデリバリーサービスと契約し、とんかつや牛かつ、スパイシーな鶏肉をターメリックライスの上に乗せた「チキンオーバーライス」など5ブランドを展開している。

 

 坂中店長はバーチャルレストランについて「店のキッチンがそのまま使えるので設備投資の必要がなく、売上を支える効果は大きい」と話す。

 

 「大人から子どもまでみんなに喜ばれる店にしたい」と坂中店長。メニュー開発などを担うスタッフの育成にも力を入れていく考えだ。

 

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