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タコラボ、山崎さん-コロナに立ち向かう(18)

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たこ焼きを焼く山崎さん=奈良市大宮町2のTAKO LABO

 奈良市のJR奈良駅西側の三条通にある、たこ焼きと居酒屋の店「TAKO LABO(タコラボ)」(同市大宮町2丁目)。イタリアのミシュラン一つ星レストランで料理修業をした山崎和弘さん(33)が令和元年6月にオープンさせた。山崎さんは今年11月、障害のある人が就労訓練を行う就労継続支援B型事業所を同市内に開設。異業種との「両輪」で経営基盤を固め、コロナ禍を乗り切る。

 

 調理師専門学校で西洋料理を学んだ山崎さんは、県内のイタリアンダイニングで経験を積んだ後、23歳の時に「本場のイタリアンを知りたい」と、イタリアでの料理修業を決意。ミシュラン一つ星レストランなどで1年間、腕を磨いた。

 

 帰国後、大阪や京都のイタリアンレストランやカフェダイニングでさらに経験を積み、「自分の店を持つ」という昔からの目標を果たすため、令和元年6月にタコラボをオープンさせた。

 

 「奈良の味を生かしたい」と、たこ焼きのソース作りなどには県内産の調味料を使用。定番から創作まで多数のたこ焼きメニューを取りそろえる。居酒屋の一面もあるため、アルコールやおつまみなどのメニューも用意。店内にはカウンターやテーブル席がある。

 

 コロナ禍はオープンから半年が過ぎたころ。外出自粛の影響で客数がコロナ禍前と比べて3分の1ほど減ったという。そこで、「売り上げを少しでも補うため」、フードデリバリーサービスやバーチャルレストランを始めた。

 

 一方で、母親が養護学校の教諭だったこともあり、障害のある人たちへの支援に昔から関心があったという山崎さん。「障害者の職業的自立を手助けしたい」という思いと、飲食店のほかにもう一つ事業を始めることで「経営基盤の強化になれば」との考えから、奈良市西登美ケ丘2丁目に就労継続支援B型事業所「にっこり」を今年11月に開設した。

 

 同施設では、心身に障害のある人が施設側と雇用契約を結ばずに軽作業を行い、就労に備えている。

 

 「ゆくゆくはイタリアンの店も出したい」と山崎さん。障害のある子どもたちが通う放課後等デイサービスの立ち上げも計画の一つだ。山崎さんの夢は広がる。

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