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自宅近くの公園の桜が満開。十数本ある全…

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 自宅近くの公園の桜が満開。十数本ある全てがヤマザクラなのもいい。少し足を運べばソメイヨシノもあちらこちらで楽しめる。

 

 春らんまんに酔える日本の私たちは幸せだと思う。たとえ社会ではさまざまな不幸に満ちているとしてもだ。私たちが戦禍にみまわれていないことをかみしめたい。

 

 79年前の1945年4月7日、鹿児島県の南の海で、旧日本海軍の戦艦「大和」が米軍機の攻撃を受けて沈んだ。沖縄へ向かう途中で、大半の乗組員が亡くなった。

 

 生還した一人、故・吉田満さんが書き残した『戦艦大和ノ最期』に「ワレヲ誘ウ如キ花影ノ耀キ 桜、内地の桜ヨ、サヨウナラ」(講談社文芸文庫版)の一節がある。

 

 航行中の「大和」船上から、乗組員たちが双眼鏡で遠くの陸岸の桜を眺めたのは、沈没2日前の4月5日。翌6日の朝に“出撃”し、7日午後に海中に消えた。

 

 天理市の大和(おおやまと)神社は、分霊が「大和」に祭られていた。境内には「戦艦大和ゆかりの神社」と刻まれた石碑も建立されている。満開の桜を眺め、戦艦「大和」を思い、「平和」を願う。(北)

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