奈良国立大学機構のリカレント教育のシン…
奈良国立大学機構のリカレント教育のシンポジウムが、奈良市で開かれた。パネル討論では社会人の学び直しの現在地が、産学官それぞれの立場から語られた。
「できる」の積み重ねが本人、企業の成長に欠かせない要素なことにも再度気付かされた。県中小企業家同友会が実践する経営者と社員、他社が垣根を越えて縦横、斜めに学び合う教育活動の議論からのことだ。
学びや新たな人間関係による課題解決などの「できる」は自信を伴い、次への足がかりになる。その繰り返しが好循環を生み、個人にとどまらず周囲も引き上げていく可能性が見えた気がした。
他者に自信を持たせることはとりわけ難しい。ただ人手不足の時代、経営者の無為にはパネリストから厳しい指摘がされた。
学ぶ機会をつくれない会社は労働者から選んでもらえない、と。先を述べるなら、社員が育たぬ企業の発展は望み薄ということだろう。
次の事業展開へのヒントを得る思考法を学ぶ適所は、多様な考え方の人々が集まりやすい、大学だとの提言もあった。県のリカレント教育の進展に興味は尽きない。(智)