世界で最も多くの核兵器を保有する国が他…
世界で最も多くの核兵器を保有する国が他国に軍事侵攻するという状況の中で、改めて「8月15日」を考える。この日は私たちの終戦記念日。
かつてわが国と戦った諸外国では、9月2日(または3日)を終戦記念日とするのが一般的という。1945年の同日に降伏文書の調印があったからだ。
だが、わが国民は8月15日にあの戦争が終わったと実感した。昭和天皇がラジオ放送で、国民に向かって「終戦の詔書」を読み上げ、わが国にとってはこの日で終戦だった。
個人的には、終戦記念日ではなく敗戦記念日と言いたい。ポツダム宣言を受け入れたわが国は、れっきとした敗戦国だったと思うからだ。
敗戦による遺産の一番は日本国憲法の制定、中でも第9条だろう。たとえ現実的には、頼りにならない「空手形」に過ぎなくなってしまっているとしてもだ。
終戦翌年の元日、昭和天皇の「新日本建設に関する詔書」、いわゆる「天皇の人間宣言」が新聞にも掲載された。終戦の詔書、新日本建設に関する詔書、憲法9条。セットにして読むことで見えてくるものがある気がする。(北)