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奈良県三郷町長に就任した木谷慎一郎さん(48) - ときの人

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 「住民の信頼回復がまず第一。その上で足元をしっかりと固めていく」と話す。自らを多く語る人ではないが、町政建て直しへの思いを真摯(し)に語る姿には、実直な人柄がにじみ出る。

 

 同町に生まれ、卒業後は行政書士として働きながら町議を3期約9年務めた。官製談合防止法違反の疑いで町長が辞職というよもやの展開で始まった町長選。選挙戦では町内をくまなく歩き、健全で透明性のある町政運営を訴え続けた。

 

 「不正のできない仕組みの構築と職員の倫理観の向上。これらを両輪として改革に取り組む」と語る。

 

 その一つが入札制度をはじめとする行政手続きのデジタル化だ。不透明な裁量や不正が入り込む隙をなくし、幅広く情報公開を行うことで町政運営の見える化を目指す。

 

 子育て・教育支援にも全力を注ぐ。「すこやか未来都市さんごう」をスローガンに、育児と就労の両立を支援、保護者の負担や不安を軽減し、加速化する少子化、人口減少に少しでも歯止めをかけたいとする。具体的には学童保育での給食提供、学びや交流の場の新たな開設、子育てのサポートを希望する人と支援する人をつなぐ「ファミリー・サポートセンター」の利便性向上などを挙げる。

 

 一方で、前町長が推進してきた「全世代・全員活躍型生涯活躍のまち」という町の未来像は継承、FSS35キャンパス(旧奈良学園大学三郷キャンパス)をモデルエリアに、性別・年齢・障害の有無に関わらず誰もが生き生きと活躍できる町づくりを進めていく。

 

 「さまざまな課題が山積する中でも、失敗を恐れないチャレンジ精神を持って業務を遂行していきたい」と思いを語った。(川田悠紀雄)

 

 

 

 きたに・しんいちろう

 1975年(昭和50年)4月、三郷町生まれ。立命館大学政策科学部卒。行政書士として働いた後、2015年に同町議選で当選し、3期約9年務めた。今年2月の町長選では元大和郡山市議の新人を破って初当選。妻と子どもの5人暮らし。趣味は日曜大工。

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