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カラフルな魔女 児童文学作家 角野栄子さんインタビュー - 好きなものを見つけよう【ふりがな付きニュース】

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 「魔女まじょ宅急便たっきゅうびん」や「ちいさなおばけ」シリーズの作者さくしゃられる児童じどう文学ぶんがく作家さっか角野かどの栄子えいこさん(89)の記録きろく映画えいが「カラフルな魔女まじょ角野かどの栄子えいこ物語ものがたりまれるらし~」が、各地かくち公開こうかいされています。90さいまえにしてなお、精力的せいりょくてきつづける等身とうしんだい姿すがたうつします。「『魔法まほう』ってだれもが自分じぶんなかっているとおもうの。きなものをつけてコツコツつづければ、そのひと魔法まほうになる」とはなしています。

 

 

映画(えいが)「カラフルな魔女(まじょ)角野栄子(かどのえいこ)物語(ものがたり)()まれる()らし~」より(ⓒKADОKAWA) 

 

 

 ―どうして作家さっかになったのですか。

 

 「元々もともとなるつもりはなかった。結婚けっこんして24さいから2ねんかんいたブラジルでの体験たいけんについて、大学だいがく時代じだい先生せんせいほんにしないかとすすめられて。はじめるとだんだんおもしろくなって、このさきもずっといていきたいとおもったの」

 

 ―ほん大好だいすきなどもだったそうですね。

 

 「おさないころは5さいははくして、戦争せんそう体験たいけんしたから、あまりしあわせじゃなかった。つらい気持きもちからすくってくれたのがほんだったの。ほんむと、肥料ひりょうとなるように、自分じぶんなか言葉ことばがたくわえられて、やがてきるちからになる。自由じゆうかんじたり、想像そうぞうしたりすることのできるとうとさはいまでも大切たいせつにしています」

 

 ―さくねん11月には角野かどのさんの世界観せかいかん体験たいけんできる「魔法まほう文学館ぶんがくかん」(東京都とうきょうと江戸川区えどがわく)がオープンしました。角野かどのさんにとって「魔法まほう」とは。

 

 「よろこびからまれるもので、だれもがひとつはっているとおもうの。わたしにとってはくことが魔法まほう。『自分じぶんにはない』とおもったら、こころ自由じゆうにして、あたらしいことに挑戦ちょうせんしてみては。りたいとかこころがさわぎはじめたらしめたもの。努力どりょくかさねていけば、それはそのひと一生いっしょう魔法まほうになるんじゃないでしょうか」

 

 

 

かどの・えいこ

 1935年東京都とうきょうとまれ。ノンフィクション「ルイジンニョ少年しょうねん ブラジルをたずねて」で作家さっかデビュー。翻訳ほんやく作品さくひんがける。代表作だいひょうさく魔女まじょ宅急便たっきゅうびん」はアニメ映画えいがされた。2018年に「児童じどう文学ぶんがくのノーベルしょう」といわれる国際こくさいアンデルセンしょう作家さっかしょうえらばれた。

 

 

ポーズをとる角野かどの栄子えいこさん。どもって、ぼーっとしてるときのほうがずっといろいろなことをかんがえている。だからまわりの大人おとなはじゃましないでほしいとおもうの。それはわたしが戦争せんそう経験けいけんして、自由じゆうだっていうことがどれだけ大切たいせつかってかっているから」

 

 

戦争(せんそう)()わったときの解放(かいほう)(かん)はたまらなかったわけ。()(くら)だったところに電気(でんき)がついたり、ラジオからジャズが(なが)れてきたり。(いま)ではなんでもない(ひと)(ひと)つのことが、()どもながらに(あか)るく(うつ)った」と角野栄子(かどのえいこ)さん

 

 

(いま)()どもたちを()ていると(あた)えられることが(おお)いように(おも)う。だから『魔法(まほう)文学館(ぶんがくかん)』に()たら、自分(じぶん)(ほん)(えら)ぶということをやってほしい。感想(かんそう)(ひと)つじゃないはず。自分(じぶん)判断(はんだん)して、自分(じぶん)言葉(ことば)(はな)せる(つよ)さを()ってほしいです」と(かた)角野栄子(かどのえいこ)さん

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