地域の活力 わが町のイチオシ企業(5)
事業者支援や地域発展のために活動する商工会。県内各地の商工会に加入する事業者などを紹介します。
複雑な味再現、深みある味に
水本代表の父から続く創業53年目の柿の葉すし店。柿の葉すし全体の味のバランスにこだわっている。サバは塩のみで締め、うま味のみを引き出すとともに、塩味のバランスも季節やサバの状態によって変えている。酢飯は少し甘めで、口の中でうま味・塩味・甘味の複雑な味を再現し、深みのある味を心がけている。
水本氏は「江戸時代から続く伝統ある柿の葉すしを全国の皆さまに味わっていただけるようまい進し、顧客満足度を高めることに注力したい」
柿の葉すし ひょうたろう
水本和幸 代表
奈良県吉野町吉野山429
新鮮魚介類、地元野菜も提供
地元で長年愛されてきた「あづま寿司」が2022年にリニューアルし、「一品料理あづま」としてオープンした。新鮮な魚介類や地産商品などを使った日本料理を中心に、すし職人が握る江戸前すしも提供。地元の野菜「結崎ネブカ」を使用したネブカクリームコロッケやネブカ天、鍋などのメニューも用意している。
結崎駅から徒歩約1分の所にあり、座席は21席。店内はおしゃれで落ち着いた空間を演出し、仕事終わりに立ち寄ることもできる。ランチメニュー(900円)も人気だ。
辻本氏は「あづま寿司の頃から支えていただいたお客さまへの感謝の気持ちを忘れず、新しい店でもお客さまに喜んでもらえる料理を提供し続けます」
一品料理 あづま
辻本和憲 代表
奈良県川西町結崎589の2
電話:0745(43)0184
和菓子で「地域活性化」と奔走
奈良県山添村勝原で創業100年を超える老舗の和菓子製造販売店。主にタイのもなか、茶せんべい、丁稚ようかん、赤飯、餅などを販売している。少子高齢化が著しい山添村を盛り上げて地域活性化に寄与したいと、奔走している。
海外からの旅行客にも手に取ってもらえるような「手づくりもなか」をお土産品として販売予定。上嶌氏は「地元の直売所(花香房)で販売しているので、ぜひお立ち寄りください」
上島製菓
上嶌さとみ 代表
奈良県山添村勝原661
電話:0743(87)0737
地域の農産物たっぷりと使用
名阪国道の山添ICを降りてすぐの直売所(花香房)として知られている建物を、地域振興の新拠点としてリニューアルオープンした。カフェでは、地域の農産物をたっぷり使ったランチや弁当、村のしょうゆ屋のしょうゆを隠し味に使ったカレー、特産品のそうめんなどが楽しめる。
お土産には、奈良県山添村の名所「長寿岩」をイメージしたおはぎがお薦め。ほうじ茶で炊き上げた餅米を自家製あんこでくるみ、仕上げに特産品「まめくら大豆」のきな粉をまぶしている。廣氏は「山添村へお越しの際は、ぜひお立ち寄りください」
Cafe Soyel(カフェソエル)
廣美幸 代表
奈良県山添村大西1115の1
電話:0743(85)0155
HP:https://soyel.localinfo.jp/
こだわり完全無添加ベーコン
奈良県明日香村の岡寺の参道にある古民家を改装した店舗・工房で、ソーセージやベーコンなどの燻製品を製造している。肉をさばくところから袋詰めまで、一貫して少人数で手作りしている。地域の人や明日香村を訪れた人に、おいしく安全な食品を届けられるよう、添加物を必要最低限度まで抑えるとともに、肉本来のうま味を味わえるよう心がけている。
山戸氏は「創業当初から変わらず製造しているベーコンは完全無添加で、一枚一枚スパイスを擦り込んで作る乾式製法のこだわりの一品です」
あすか燻製工房(株)
山戸旬人 代表取締役
奈良県明日香村岡1170
電話 0744(37)1269
HP:https://asukasmokeworks.com/
日本遺産の技を現代の生活に
1910(明治43)年の創業以来、110年以上にわたり神具の「三宝」を製造している。吉野ヒノキの一枚の端材にスリットを入れて継ぎはぎなく曲げる伝統技術「挽(ひ)き曲げ」は、日本遺産に登録されており、その技術を生かした新たな商品開発も行っている。現代のライフスタイルに合わせたプロダクト製作として、木のトング「TONGI」や多目的に使える箱「マルチボックス」を開発した。
吉谷氏は「神具の敷居を払拭(ふっしょく)し、人々の暮らしを豊かにする新たな価値創造に挑戦していきたい」
吉谷木工所
吉谷良浩 代表
下市町新住
電話:0747(52)2447