合同会社selene(セレーネ) 「福祉と農業」を融合 - ピックアップ 奈良の注目企業(11)
日本政策金融公庫奈良支店 玉木雄介
障害福祉サービスを展開するselene(寺本忍社長)は、2023年7月にJR奈良駅から徒歩3分の三条通に、イチゴがメインのスイーツ店「Strawberrykitchen515(ストロベリーキッチンゴーイチゴ―)」をオープンした。就労継続支援施設で行う作業の創出が目的で、施設の利用者が、スイーツ店で使用する容器を製造したり、イチゴを栽培したりしている。
作業創出への取り組みは、寺本社長の兄が病気で障害を負ったことがきっかけだった。日常生活の中で自身でできることが少しずつ増えたり、自身の取り組みが成果となって反映されたりすることが、やりがいや生きがいにつながると実感した。
県の特産品であるイチゴを皮切りに、さまざまな農作物の栽培を進めることで、農業の課題である高齢化や人手不足の解決にもつなげたい考え。
寺本社長は「福祉と農業を組み合わせることで、福祉分野においては農作業を通じた障害
者の自信や生きがいの創出、農業分野においては高齢化や人手不足といった課題の解決を進
めていきたい。この取り組みが県の活性化につながれば」と話す。
合同会社selene(セレーネ)
奈良市今辻子町45の3(店舗)