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菓子工房秦製菓 「従業員は宝」を胸に - ピックアップ 奈良の注目企業(4)

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工場前に立つ秦浩司社長=大和郡山市小泉町

日本政策金融公庫奈良支店 卯木慎太郎

 

 菓子工房秦製菓(秦浩司社長)は、大和郡山市で和洋菓子の企画、製造販売を行っている。同市の名物である金魚をモチーフにした夏季限定商品「きんぎょゼリー」は、味もさることながら、ゼリーの中を泳ぐ金魚の姿がSNS映えすると評判を呼び、2カ月で10万個を出荷した人気商品だ。

 

 同社の特徴は、従業員の定着率が高いこと。出生率の低下や高齢化率の上昇で、従業員の確保に悩む事業者は多く、同社も2年半前までは人手不足に悩んでいた。「どうすれば誰もが働きやすいか」を考え、さまざまな社内制度を取り入れてきた。例えばパートを含む全従業員に有休9日を付与し、さらに、一定期間以上勤務を継続する従業員には有休20日を付与した。その他にも、従業員一人一人との対話を密に行い、介護や子育て、妊活などさまざまな事情を抱える従業員の両立支援を推進した。

 

 その結果、退職者数が減少しただけではなく、人材募集の際は働きやすい職場としてハローワークからマッチング紹介を受けるまでになった。

 

 今秋からは、新たにチョコレート菓子の製造開始を予定している。従業員の試作品への評価は上々で、秦社長は「従業員の反応は素直だから安心した」と笑う。

 

 「今後も『従業員は会社の宝』を胸に、従業員と一丸でおいしいお菓子を届けられるよう頑張りたい」と秦社長は意気込みを語る。

 

 

【メモ】

菓子工房秦製菓

大和郡山市小泉町2801-4

https://hata-seika.com/

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