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浮動票取り込みへ激戦模様 再選狙う現職、強力新人も存在感 奈良県議選 奈良市・山辺郡区(下)(定数11) - 選挙展望2023

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 立憲民主党はJR連合の組織内議員である田尻匠と、一昨年10月の奈良県議補選で元職猪奥美里の実質後継者として出馬、初当選した階戸幸一の現職2人を擁立。馬淵澄夫党県連代表(衆院議員)もてこ入れ。連合奈良(西田一美会長)も推薦を決め、支援する。このほか、無所属新人の柿本元気と堀田美恵子が党に推薦を申請している。元市議の柿本は一昨年の奈良市長選に出馬し落選した。県議選への挑戦は、補選を含めると今回が3回目で、年明けから駅頭に立つ予定。知名度をどこまで生かし切れるか。堀田も県議選チャレンジは今回で3回目。

 

 公明党は党県本部代表の大国正博が5選を狙う。支持母体の創価学会に支持が浸透。組織票を前回は幹事長の山中益敏と1万票ずつ分け合い、手堅い選挙を見せつけた。今回は党の定年制(内規)で引退を決めた山中の跡を奈良市議3期目で新人の藤田幸代が引き継ぐ。

 

 同党は今回の県議選について、「世代交代の波に加え、維新を中心に浮動票の争奪も厳しく激戦模様」と警戒。昨年秋ごろから支持者回りなどを本格化させており、コロナ禍で自粛していた集会も3年ぶりに復活。今月中に300人規模の政経セミナーを開き、事実上の新春の決起集会とする。

 

 共産党は山村幸穂と小林照代の現有2議席を死守する。東西で地盤を分け合い知名度を生かした戦い。浮動票の取り込みも鍵だが、乱戦模様のなか、どこまで存在感を出し切るか。党県委員会の細野歩委員長は「今回は維新以外にも強力新人の出馬が予想され、“目新しさ”が焦点になるとうちも厳しくなる。荒井県政オール与党のなかで、県民に寄り添う存在として頑張ってきた党県議団の役割を全面に押し立てて戦う」と意気込む。

 

 このほか、国民民主は候補者を公募中で、絞り込みを急ぎたい考え。内藤智司党県連幹事は「今月中に擁立できるかが鍵」と話す。

 

 参政党は中村麻美党県連代表が「昨年の参院選で国政政党になることができ、今後は地方の足腰を強めながら中央と連携。次の国政選挙に供えたい」とし、今月中旬頃には男性新人1人の擁立を発表する見通しとする。

 

 こうした政党関係以外に無所属・諸派の動きも活発だ。元奈良市議で政治団体代表の新人、松下幸治は一昨年の県議選補選に出馬し、2万6000票余りを獲得している。

 

 さらに無所属新人で今回、政党からも注目を集めるのがマスコミ業界から飛び出した新人2人だ。元・NHK記者の永田恒は記者の初任地でもある奈良に愛着を持ち、「新しい風を県政に」と出馬を決意。昨年10月頃から駅立ちも重ね、年明け以降はミニ集会なども取り組みたいと意欲。

 

 また、元・奈良テレビアナウンサーの伊藤将也も出馬を決意。本紙の取材に「20年間アナウンサー兼記者として活動。奈良のさまざまな課題に直面し、地域を変えていく原動力として働きたい」と述べており、新人ながら顔の知られた候補者として存在感を示しそうだ。(文中敬称略)

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