任期満了に伴い来春の統一地方選挙で行われる奈良県天川村長選挙に向けて、現職の車谷重高氏(64)=無所属=が14日、4選を目指して立候補する意思を明らかにした。同村長選挙の出馬表明は1人目。

　車谷氏は同日、村議会の12月定例会の一般質問に答え、これまでの取り組みを振り返りながら「立ち上げた各種事業の発展的充実を図りながら村の潜在能力を掘り起こし、効果的な活性化策を展開する」と意欲を示し、「ご理解をいただき、4期目再選に挑戦する」と述べた。

　車谷氏は1期目途中の2008年12月、村発注工事の贈収賄事件で逮捕され、有罪判決を受けたが15年の村長選で返り咲き。木質バイオマス事業や針葉樹の人工林伐採後に広葉樹やキハダなどを植える新たな造林事業、特産品開発(イチゴ、トラフグ養殖)などに着手して持続可能な森林整備や地方創生の波を創出。20年4月に義務教育学校を開校したほか、21年には村内で初めての宿泊可能な高齢者福祉施設を開設するなど幅広い分野で行政手腕を発揮した。

　車谷氏は1958(昭和33)年1月、同村生まれ。県立奈良工業高校を卒業し、建設業。96年から村議会議員(3選)。2005年の村長選挙で初当選し、現在3期目。県町村会長。日本赤十字社奈良県支部副支部長。同村洞川。