1970年代、「心の旅」「虹とスニーカ…
1970年代、「心の旅」「虹とスニーカーの頃」などヒット曲を飛ばしたバンド、チューリップのコンサートがこのほど、大阪・フェスティバルホールであった。
メンバーの一人がステージから観客の年齢層を聞いたところ、60歳代が圧倒的に多かった。筆者と同様、70年代に青春を過ごした人たちだろう。そしてメンバー4人中、3人が70歳代。
ところがである。コンサートが始まると魔法をかけられたかのように演奏者、観客は10代、20代に戻って熱くなった。外見ではなく、心の中で。
知人が入居している老人ホームの行事に「昭和歌謡を歌おう」がある。日頃は意思の疎通が難しい重い認知症の人が、はっきりと美しい声で歌うのを見て驚いたと知人が話していた。
もちろん、個人差があるので、すべての人に音楽の効用があるわけではないだろが、なじみの曲を笑顔で歌うと元気になれる。
コンサートが終わり帰路につくと、魔法がとけて本来の年齢に戻っていた。「よし、カラオケで心の旅を歌おう」と決意した。カラオケ機器の採点など気にせずにね。(栄)