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国原譜

まだサクラのつぼみは固いが新年度も間近…

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 まだサクラのつぼみは固いが新年度も間近。わが家では小学3年生になる子が新たに始まる毛筆の授業に備え、書道具セット選びに余念がない。

 

 もっぱら関心の的は一式を収める手提げ式バッグのデザインのようだが、中身の筆や墨こそ大切。まして奈良っ子ならこだわりも求めたい。

 

 墨の生産量は県が国内の大半を占め、筆も全国3位のシェアを維持していると聞く。飛鳥や奈良時代から続く歴史に裏打ちされ、人々によって受け継がれてきた伝統が今も息づく。

 

 そんな奈良の土地柄を踏まえ、学校の授業では筆記具の正しい使い方や文字の書き方とともに、書の文化を学ぶ機会にもなればと期待する。

 

 だから道具にこだわりを。弘法は筆を選ばずというのも、逆に考えれ達者でもない初心者は手を抜かず、まず能力や用途に合った筆を選ぶことが上達の道だという教えにも読める。

 

 もちろん高額な製品を子どもに買い与える必要はないが、毛筆学習では単なる記録のための文字ではない書の美しさと同時に、筆や墨など書道具の優れた価値を身近に感じる機会も持ってほしいと願う。(松)

 

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