ゴタゴタした衆院政治倫理審査会が、やっと開催される運びだ。自民党派閥の政治資金パーティー裏金事件を巡り、岸田首相も出席するという。

　報道各社の世論調査で、内閣支持率どころか党支持率も危険水域にあり、政治不信は今や頂点に達している。政権そのものが危機的状況だ。

　替わるべき野党が、もう一つであることから、政権を奪還しておごってしまったのだろう。あの民主党政権の時に、野党として反省したことを忘れたのではないか。

　中央で安倍派の大物政治家のことばかり報道され注目されるが、地方の関係議員の方がもっと気になる。県選出の堀井巌、佐藤啓の両参院議員のことだ。

　長年、裏金を得ていながら、まだ正直に答えていない。政治資金収支報告書を修正すれば、それでよしと考えているのか。国税庁が国会議員に配布した「納税手引書」に何と書いてあるか。

　裏金は「雑所得」で課税対象とあり、総務省などの元官僚なのだから、当然認識しているはずだ。まだ若いこれからの政治家なのだから、逃げずにきちんと説明すべきだ。(治)