「赤信号みんなで渡れば怖くない」という…
「赤信号みんなで渡れば怖くない」ということか。40年以上前にお笑いコンビのツービートが、漫才で披露したネタから生まれた言葉だ。
自民党安倍派の政治資金パーティーを巡る裏金問題で、県選出の佐藤啓参院議員にも、236万円が還流されていたことが明らかになった。
派閥が所属議員99人のうち確認できた77人分を発表したものだ。同じ県選出の堀井巌氏はすでに分かっていたが、両氏とも、なぜ自らの意思で説明しなかったのか。
昨年、それぞれ副大臣や政務官を辞任した時に、チャンスはあったはずなのに、それをしなかった。派閥の意向に従った、そのことが問題なのにまたしても派閥の発表になった。
国民の普通の感覚でいえば、問題が発覚した時に、すぐに自身はどうかと調べ、還流の事実をつかんだら、釈明の機会があったのにしてこなかった。
上の指示を待つ姿勢が、今になった。なぜ上なのか。なぜ国民の方に顔を向けないのか。裏金がいけないことぐらい、高学歴の両氏なら分かるはずだ。今度の問題は、国民本位の意識が欠如していたと断じたい。(治)