「自民党をぶっ壊す」と公言して人気を集…
「自民党をぶっ壊す」と公言して人気を集めたのは小泉純一郎元首相だが、今後の展開次第では本当に壊れかねない事態だろう。
安倍派の政治資金パーティー裏金問題で、岸田文雄首相は閣僚から副大臣・政務官まで、政権中枢の安倍派一掃を検討、政務官への対応は緩める模様だが、表に出ないパーティー券収入の還流を受けていたのか、全体像の解明を待つことなく大なたを振るう。
今回の更迭劇は、閣僚や政務三役のポストと派閥の関係を改めて浮き彫りにした。議員としての実力や見識は必要だろうが、どの派閥に属しているかが物を言う。
ポストの分配が派閥の論理なら更迭も派閥単位。政務三役をひとからげにした対応を見る限り、その重責や仕事ぶりなど関係ないようで、何をもっての抜てきだったのか、首をかしげたくなる。
自民党では派閥間の抗争が活発な議論を生み、擬似政権交代の役目を果たしてきたといわれる。派閥の力は資金力でもあるのだろう。
同様の裏金づくりが他派閥に広がるようなら問題はさらに根深い。派閥政治の功罪が改めて問われている。(増)