不覚にも「フィッシング詐欺」の被害に遭った。報道を通じて読者に注意を呼びかけるべき立場でありながら、己の不明を恥じるばかりだ。

　始まりはスマホに届いたセキュリティ異常を知らせるクレジットカード会社を名乗るメール。SMS(ショートメッセージサービス)なら無視するが、実際にそのカードの利用明細などが届くアドレスだったため不安になり、記されたサイトに接続してカード情報を入力してしまった。

　翌日、身に覚えない利用明細のメールが大量に届き、慌ててカードを無効化したが後の祭り。これまでに計10万円ほど不正使用された。

　警察庁によると、フィッシング詐欺の被害件数が急増し本年度上半期だけで2322件と過去最高。本物とそっくりな偽のウェブサイトに誘導するなど手口も巧妙化している。

　筆者もカード会社のメールやウェブサイトとほとんど変わらず信用してしまった。ただ、よく調べると相手のアドレスは通常のものと違い、気付くべきだった。

　メールなどに記載されたアドレスにうかつにクリックするのは禁物。筆者を反面教師としてほしい。(法)