昨日は統一地方選挙前半戦の知事選、県議選の投票日だった。新聞が届くころには県政を担う新たな陣容が固まっていることだろう。

　今後4年間は、改元はもとより、東京五輪・パラリンピックをはじめとする世界的イベントが毎年国内で開かれる。県内では訪日客増加の中で、多様な宿泊施設が誕生する予定だ。

　一方で、世界経済の動向や消費税率引き上げなどの影響で、国内経済の先行きには陰りも見え始めている。中小企業の人手不足、それに伴う事業承継困難での廃業の流れは県内も例外ではない。

　こうした明暗、大きな動きのある時期を県内でどう生かし、乗り切るか。政治家としての腕前の見せ所でもある。

　先頃クラレが発表した、新小学1年生に将来就きたい職業を聞いた調査では、男女ともに昨年、今年とも政治家関連の回答はトップ20に入っていない。まだ意識が及ばぬのか、魅力がないのか。

　県民が選んだ人々には、ぜひ政治家が魅力にあふれる仕事であることを感じさせる力量、成果を示してほしい。万葉の時代だけでなく、今もなお奈良から事が始まるところを。(智)