奈良県平群町吉新2丁目の町立平群小学校(森由香校長、児童292人)の創立10周年記念式典が5日、同校体育館で開かれた。2014年の開校時に校歌を作曲した映画監督の河瀬直美さんも出席、「未来に夢と希望を持ち、地域にも愛着を持ってほしい」と児童に語りかけた。

　同校は平群西小と平群東小の統合で誕生。式典には河瀬さんのほか、歴代校長や児童、保護者が出席した。

　森校長は「児童一人一人が輝きを放ち、主役となって地域に愛される学校をこれからも築いていきたい」とあいさつ。高学年の児童が考案したオリジナルゆるキャラ「ぐりまる」の紹介や同校10年の歩みを振り返る映像の上映もあった。

　河瀬さんが作曲した校歌「至誠」は児童全員で合唱。作詞は元同町教育長の西山正清さんで、河瀬さんは歌詞から浮かんだメロディーを携帯電話に録音して曲にしてもらったという。

　児童から感謝の手紙を受け取って出席した河瀬さんは「皆さんの歌声は人々の心と心をつなぎ、世界中の人に届いたと思う。たくさんのエネルギーをもらいました」と話した。