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質問「ゲームばかりの中学3年生。進路を考えるよう親はどんな声かけをすれば」 - 「我知(がち)」―お坊さんに聞いてみる(2023年9月20日)

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質問

 子どもの事で相談します。現在中学3年生で進路を決めないといけないのですが、ゲームばっかりしていて真剣に考えている様子がありません。将来の事を真剣に考えるよう、親としてどういう声掛けをすればよいでしょうか。

(女性 50代)

 

回答

 五條 永教(金峯山寺執行長)

 

【我知なヒント=進路を決めるのは子ども自身。声掛けより待つことに専念してみましょう】

 

  わが子の進路のこととなると、毎日毎日、心配で心配でたまりませんよね。

 

 でも、そんな親の心配をよそに、わが子はゲームばっかりしているという現実に、もう本当に嫌になってしまいますよね。

 

 親としてどういう声掛けをすればよいか、ということですが、仮に何らかの声掛けをしたとしても、この状況が改善するとも思えません。それならば、いっそのこと、放っておくというのはどうでしょうか。

 

 ゲームばかりしていても、毎日、学校へ行って、元気に過ごしてくれているのならば、それでいいのではないでしょうか。進路のことも、将来のことも、何とかなると思いますよ。

 

 無責任なことを言うようですが、もうすでに、子は親の思い通りにはなっていないのですから、思い切って前向きに諦めてみましょう、ということです。肩の荷を下ろし、後はドンと構えてわが子を信じて待つのみです。

 

 進路を決めるのは子ども自身です。親は、それを少し手伝う程度でよいのだと思います。どういう声掛けをするかで悩むより、ここは「待つ」に専念してみてはいかがでしょうか。

 

 「待つ」ということは、勇気のいることかもしれません。時には、よその子が、わが子と比べて良く見えることもあるでしょう。だからといって、落ち込む必要も、焦る必要もありません。なぜなら、落ち込んでも、焦っても、仕方のないことだからです。

 

 それよりも、毎日、明るく、笑顔で、穏やかに、わが子と接することを心掛けて、待ち続けてください。

 

 わが子のことは思い通りにならなくても、自分自身のことなら、すぐに変えることができるはずです。親から変わってみるというのは、いかがでしょうか。

 

(第1、3水曜掲載)

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