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やまゆり園事件7年 7月23日に奈良で障害者権利保護を考える講演会

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 神奈川県相模原市の知的障害者施設「津久井やまゆり園」で、入所者19人の命が奪われた事件発生から26日で7年を迎えるのを前に、奈良市上三条町の市中部公民館であす23日午後1時30分から、「やまゆり園事件を考える2023―国連総括所見の意味するもの―」が開かれる。入場無料。主催は「やまゆり園事件」を考える会奈良、県障害者差別をなくす条例推進委員会。

 

 2部構成で、1部は障害者の権利保護へ活動する国際NGO「DPI日本会議」副議長の尾上浩二氏が「国連総括所見とインクルーシブ社会への課題」をテーマに講演する。第2部は質疑と意見交換。手話通訳、要約筆記がある。

 

 講演は、日本が2014年に批准した「障害者権利条約」の取り組みを国連の権利委員会が昨年初めて審査し公表した総括所見を受けた内容。養護学校の存在など分離教育の中止や、障害者を包容するインクルーシブ教育の実現など、国連から多くの改善勧告が出されている。現地ジュネーブで所見を聞いた尾上氏の話から、障害のある人と共に生きる社会構築には、何が必要なのか、国連の審査と勧告の意味することは何かなどを考える。

 

 主催者で社会福祉法人ちいろば園(三郷町)の富田忠一施設長は、「やまゆり事件の背景には、優生思想が根を張っている。国連の改善勧告の分離教育という教育の仕組みも、問題意識を持たなければ、いつまでも『障害があってはならない』という意識がなくならない」と語る。

 

 問い合わせは、ちいろば園、電話0745(72)1923。

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