3月の奈良県景気動向指数 一致指数が2カ月ぶり上昇
景気判断は4カ月連続「悪化」
奈良県が28日までに発表した3月の県景気動向指数(ならCI、2015年=100)は、景気にほぼ一致して動く一致指数が82・3と前月を0・5ポイント上回り、2カ月ぶりの上昇となった。景気判断は景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」とした。「悪化」は4カ月連続。
一致指数でプラスに寄与したのは稼働率指数、鉱工業生産指数、有効求人充足率(逆)、建築着工床面積。マイナスに働いたのは日経商品指数(前)、有効求人倍率、実質百貨店・スーパー販売額だった。
景気に数カ月先行して動く先行指数は前月を1・3ポイント上回る79・8で、4カ月連続の上昇。数カ月から半年遅れで動く遅行指数は93・8と前月を1・1ポイント上回り、2カ月ぶりの上昇となった。
また3カ月前と比較した景気の方向性を示す、ならDIの一致指数は14・3%。好不況の分かれ目となる50%を7カ月連続で下回った。
CIは景気の強弱を定量的に把握しようとするもので、景気に敏感な複数の指標を合成して算出。景気変動の大きさやテンポ(量感)を示す。DIはCIと同じ指標のうち改善している指標の割合を示し、景気局面の判断や予測の材料となる。