一致指数5カ月ぶり上昇も景気判断「悪化」 - 1月の奈良県景気動向指数
奈良県が4月26日までに発表した1月の県景気動向指数(ならCI、2015年=100)は、景気にほぼ一致して動く一致指数が86.5と前月を0.8ポイント上回り、5カ月ぶりの上昇となった。しかし、景気判断は景気後退の可能性が高いことを示す「悪化」とした。「悪化」は2カ月連続。
一致指数でプラスに寄与したのは有効求人倍率、実質百貨店・スーパー販売額、有効求人充足率(逆)、鉱工業生産指数、稼働率指数。マイナスに働いたのは建築着工床面積、日経商品指数(前)だった。
景気に数カ月先行して動く先行指数は前月を0.2ポイント上回る77.3で、2カ月連続の上昇。数カ月から半年遅れで動く遅行指数も93.6と前月を0.9ポイント上回り、7カ月ぶりの上昇となった。
また3カ月前と比較した景気の方向性を示す、ならDIの一致指数は42.9%。好不況の分かれ目となる50%を4カ月連続で下回った。
CIは景気の強弱を定量的に把握しようとするもので、景気に敏感な複数の指標を合成して算出。景気変動の大きさやテンポ(量感)を示す。DIはCIと同じ指標のうち改善している指標の割合を示し、景気局面の判断材料となる。