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「攻めの広報」に転換 奥村組の社長が奈良県経済倶楽部で講演

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講演する奥村社長=4日、奈良市三条本町のホテル日航奈良

 奈良県経済倶楽部(奈良市、菊池攻会長)の公開講演会が4日、奈良市三条本町のホテル日航奈良で開かれた。建設会社・奥村組(大阪市)の奥村太加典社長が「奥村組の広報戦略」と題して講演。約170人が熱心に耳を傾けた。

 

 奈良県出身の奥村氏は1986年4月に同社に入社し、94年6月に取締役、2001年4月に常務取締役に就任し、同年12月から社長を務めている。同社は免震技術のパイオニアとして知られる。

 

 講演会で奥村氏は、民間工事の安定的な受注と優秀な人材を確保するにあたって「知名度の低さは大きな不利になる」と指摘。数年前に同社の広報の在り方をトラブル時のマスコミ対応を柱とする「守りの広報」から、知名度向上やイメージアップを目的とした「攻めの広報」に転換したと紹介した。17年時点の同社の知名度は関東で30・2%、本社のある関西でも48・0%にとどまっていたという。

 

 攻めの広報の一環として、大阪国際女子マラソンへの協賛やテレビCMの放映、新聞・雑誌への広告出稿など、さまざまなPR活動を展開。その結果、同社の知名度は右肩上がりで上昇し、23年には関東で60・1%、関西では66・1%となっている。

 

 奥村氏は、会社の知名度向上により、営業活動では「最初から親しみをもって接してもらえ、信頼関係が構築しやすくなった」と説明。新卒採用活動でも「たくさんの学生が応募してくれるようになり、大勢の中から優秀な人材を選考し、採用することが可能になった」と話した。

 

 奥村氏は最後に、「これからも攻めの広報は続く。関西が本社の企業らしく笑いの要素も取り入れながら、奥村組と建設業の魅力を広く発信していく」と力を込めた。

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