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おいしいパンにプラスαの試み 地域の声を聞く「cojikanopanya」(コジカノパンヤ)

 奈良市芝辻町のベーカリー「cojikanopanya(コジカノパンヤ)」は、買い物客らのニーズの一歩先にこたえるのがモットー。朝食やランチ用のパン販売だけでなく、午後には子ども向けの「宿題カフェ」、さらに夜は大人が楽しめる「夜カフェ」へと時間帯に応じて店舗のスタイルを変えるユニークな「街のパン屋」として地域に溶け込みファンを広げている。

 

子鹿の看板が目印!=cojikanopanyaにて

 

パンとワインで「いい時間」を提供

 近鉄新大宮駅を出て佐保川方面へ北に徒歩1分ほどの立地。ベーカリー自体は2022年春の開業だが、先月末から夜間のカフェ営業「yorunocojika(ヨルノコジカ)」を新たにスタート。先月25日のプレオープンを経て、翌26日に正式にオープンした。自慢のパン類に合う、フランス産のワインや奈良県産のクラフトビールなどのアルコールも提供する。駅近の立地という強みを生かし、仕事終わりや飲み会の前の一杯など、軽めの「飲み」や「夜パン」の需要にうまくフィット。テーブル席とスタンド席合わせて15席の温かみのある空間で、女性客や少人数での来店が多くを占める。

 

夜も明るいカフェスタイルで入りやすい雰囲気=同店提供

 

ワインと合わせたくなるパンがたくさん=cojikanopanyaにて

 

仕事帰りに「yorunocojika」のイートインでパンやワインを楽しむ来店客ら=同店提供 

 

 さらに、午後6時からの1時間はハッピーアワーを設け、アルコールやソフトドリンクが400円からと、より手ごろな価格で楽しめるようにした。

 

 友人や同僚と会話を楽しみながら、また文庫本やスマホを片手に、ワインとパンを味わい、思い思いに過ごすことができる。ふらっと立ち寄りやすいようにあえて予約はとっていないが、空席の確認などはいつでも問い合わせ可能だ。

 

夜にもパンを食べる楽しみを

 元々、朝昼の「cojikanopanya」のパン販売は午後5時まで。サンドイッチ類やおかず系のパン、カンパーニュやバゲット、クリームの入ったくちどけの良い菓子パンにデニッシュなど、多いときは40~50種ほどのパンが並ぶが「以前から、遅い時間にもパンが買えたらいいのにという声を頂いていた。仕事終わりに、よりリラックスした気持ちでパンを楽しめるようアルコールも揃え、この夜カフェの形が生まれた」と話すのは夜スタッフの吉田拓真さん(26)。

 

さまざまなパンが並ぶ店内。朝昼で売り切れるパンも=cojikanopanyaにて

 

甘いパンや焼菓子も。ショコラカヌレ(手前・310円)は冬季限定の商品=同

 

 ワインは欧州のものを中心にセレクト。パンは朝昼の売れ行き具合や、曜日・季節限定の商品もあるため、品揃えは都度変わる。訪れた日にどんな商品が並んでいるかも楽しみのひとつ。イートインのほかテイクアウトのみでの利用もできる。

 

夜はワインに合う商品が人気

 夜の売れ筋は、ワインとの相性がよくお腹も満たせるおかず系パンやローストビーフなどをはさんだサンドイッチ類。バジルやトマト、オリーブを使った、おつまみにもなる味わいのパンも人気だ。冬限定の「クリームシチューパイ」や「ベリーdeデニッシュ」(各350円)などのメニューも並ぶ。

 

 ほかに夜カフェ限定で、「生ハム盛り合わせ」(660円)や「チーズ3種盛り合わせ」(500円)も用意。 パンやパイは、備え付けのトースターを使い好みの具合に温めることが可能だ。バゲットやカンパーニュなど大きめのパンは、希望すれば食べやすいようカットしてくれる。

 

ケースにはサンドイッチやワインが=同

 

食事系パンが豊富に揃い、目移りするほど=同

 

冬の新商品、ベリーdeデニッシュ。カスタードをつめたサクサクの生地に甘酸っぱいベリーソースが好相性=同

 

 店長の山田みゆきさんは「オーナーは輸入業が専門。出張でフランスにも足を運ぶ機会が多く、本場のワインバルで培った経験をもとに商品を厳選している。シャルドネ種のブドウを使った仏産の白ワインは程よい酸味で、パンの小麦の香りを引き立ててくれる。豊かなひとときを気軽に楽しんでもらえたら」と話す。

 

 来店する人からは「遅くまで開いていて助かる」「夜にパンを食べる楽しみが増えた。カフェ風なのでリラックスして過ごせる」との声が多く、少しずつ手ごたえを感じている。

 

朝から夜まで、地域に寄り添うパン屋でありたい

 時間帯により異なる顔をもつ「cojikanopanya」。一日を通して様々な試みを行っている。

 

昼の様子。パンを買い求める人やイートインでの利用者が次々と訪れていた=同

 

 通勤客らが利用できるよう朝は8時からモーニングトーストを準備し、午後3時まで通常営業。午後3時30分から午後6時は「宿題カフェ」として近隣の学童期の子どもたちにスペースを開放(登録制・初回は保護者と来店)。スタッフは学習指導は行わないが、子供たちが宿題のプリントや計算ドリルなどに取り組む様子をそっと見守る。頑張った後には、人気のミルクパンやジュースなどで子どもたちをねぎらう。

 

店内には午後3時半からの「宿題カフェ」の使い方を知らせるイラストが=同

 

子どもたちにも人気のミルクパンは、奈良市の植村牧場の牛乳を使用=同

 

 自身も働きながら子育てをしてきた経験で感じた「あったらいいな」を店づくりに生かしてきた山田さん。「パンを通して頑張る人を支えたい。大人も子どもも安心して過ごせるような地域づくりのお手伝いができれば」。

 

現在、県内の農家と連携し、規格外で店頭に並ばない野菜を有効活用した商品開発や調理体験イベント、地域食堂なども実施へ向け検討中だ。企業とのコラボにも夢が膨らんでいる。

 

 cojikanopanyaの営業時間は午前8時から午後5時まで、yorunocojikaの営業時間は午後6時から午後9時まで。土・日・祝、定休。平日のみの営業。パンのみのイートインや、テイクアウトのみも可。年内は12月29日まで営業、年始は1月4日から。最新情報は同店インスタグラムに掲載。問い合わせは、電話0742(93)3513。

 

※価格はすべて税込み/店内飲食・テイクアウトも同一価格

※記載のメニューや表示価格は取材時(2023年11月)のもの 

 

店舗情報

<店舗名>

cojikanopanya(コジカノパンヤ)

※夜カフェは yorunocojika(ヨルノコジカ)として営業

<住所>

奈良市芝辻町4丁目2-4 田村ビル105

<営業時間>

cojikanopanya(コジカノパンヤ)は、800-1700営業

800-1500がモーニング&イートイン営業、1530-1700が「宿題カフェ」)

yorunocojika(ヨルノコジカ)は、18:00-21:00営業

<定休日>

土・日・祝

<電話>

0742-93-3513

<cojikanopanya(コジカノパンヤ)公式instagram>

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<yorunocojika(ヨルノコジカ)公式instagram>

店舗全般の情報はコチラ≫≫ http://cojikanopanya.com/

 

 

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