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「手作りマルシェ」で障がい児ママ支援 交流育む窓口に - 生駒で5月27日に初開催

 障がいのある子どもを育てる保護者らで企画・運営する手作り作品市「tetote marche(テトテマルシェ)」が27日、奈良県生駒市北新町のベルテラスいこまベルステージで開催される。育児に悩み、息抜きが必要な人たちの交流の場をつくるため、同市在住のハンドメイド作家の呼びかけで初めて開かれる。今後は定期的に「カフェ」を実施して、その輪を広げていく予定だ。マルシェの開催への思い、子育てへの向き合い方について主催者に話をうかがった。

 

一人で抱え込まない 子育てに寄り添う場に

 「障がいのある子ども育てるのは大変だが、つらいのは『独りで抱えてしまう』こと。背負いすぎず、ちょっと荷物を降ろして、翌日にはまた笑えるように。そんな気持ちを忘れずに寄り添いあえる場を作りたかった」と話すのは、「tetote marche」を主催、企画・運営する、ハンドメイド作家の苅田みゆきさん(45)と峯野友香さん(37)。

 

「tetote marche」を主催する苅田さん(右)と峯野さん(左)=平群で開催された他イベントの出店時に撮影

 

 二人は育児の息抜きとなる繋がりの場「tetote cafe(カフェ)」の定期的な開催を企画(初回は6月30日に決定)しており、そのお知らせも兼ねた「窓口」となる催しとして企画されたのがこのマルシェだ。

 

 同マルシェは、今回が初開催。駅前で誰でも出入り自由で楽しめる。場所は主催者二人の生活拠点でもある生駒。雑貨小物やアクセサリーの販売や、お弁当・焼き菓子類の出店、ワークショップに、子どもと楽しく過ごせる遊び場ブースもある。苅田さんと峯野さんも自身の作品を出店するので、子どもの発達の凸凹(得意と苦手の能力の差が大きい状態)について気負わずに話せる。

 

苅田さんのヴィンテージアクセサリー作品(「chocolatique(ショコラティーク)」として出店)

 

峯野さんの花雑貨作品(「minefam(ミネファム)」として出店)

 

 開催のきっかけは「障がい児のママを支援したい気持ち」だが、その側面だけにはこだわらないマルシェを目指した。「暮らしに彩りを与えてくれる」をキーワードに、人気のハンドメイド作家やこだわりを持つ飲食店など一つひとつに声掛けし実現。リーフレットや告知のSNSを見るだけでも、明るくお洒落な屋外マルシェの雰囲気が漂う。

 

 

同じ悩み抱え つながり求めて意気投合

 苅田さんはアクセサリー作家で、発達障がいを持つ子どもの母親でもある。わが子のことで気を張る日々が続く中、専門機関での学びや同学年の障がいを持つ子や母親とは悩みや辛さを共有する場面があるものの、実際にどう対応してどうなったかなどの経験談、進学や生活に即した具体的に欲しい情報などは、逆になかなか手に入る機会がなかった。

 

 「それをパッと和らげるような、高学年ママからの『うちもそうだったけど、今はこうだよ』という言葉は、実際に子どもの未来を考えるうえで心強かった。そこから、『(障がいのある子どもと家族が成長する上で直面する様々な経験を)一度通ってきた人』の声が気軽に聞ける場所がもっとオープンにあればいいのに。ないなら作ろう!となった」と振り返る。

 

 同じ主催メンバーでリースや花雑貨作家の峯野さんとは、他のクラフトイベント出店で作家として面識があった。交流を深める中、お互いの子どもが持つそれぞれの障がいや特有の悩みを知る中で、苅田さんから思い切ってイベント立ち上げについて声をかけた。

 

 実は、峯野さんも同じような思いを抱いていたものの、「ひとりでどこまでできるのか」と踏み出せずにいた峯野さん。苅田さんとなら、うまくいくはずと、二つ返事で引き受けたと話す。コンセプトや、作りだしたい雰囲気も方向性が一致しており、「一緒にやるなら峯野さんと前々から決めていた(苅田さん)」「もう少しタイミングが違ったら、私から声をかけていたかも(峯野さん)」と笑いあう。

 

エピソードを話す苅田さん(右)と峯野さん(左)=同

 

 

手と手を取り合うように あたたかな空気感のあるイベントに

 頻繁に打ち合わせを重ねる中、tetoteというネーミングは自然に決まった。「障がいのある子や親が孤独を感じない場があれば。障がいの有無に関わらずさまざまな性格・個性を持つ子どもたちやその家族が手と手を取り合って生まれる輪や繋がりを大切にしていきたい」と決めた。目指すのは、心を軽くできる場所。「子どもがいてもいなくても、障がいがあってもなくても、ふらりと立ち寄りたくなるような、ふんわりあたたかな空気感のあるイベントにしたい」とにこやかに話す。

 

手と手をイメージして明るくポーズをとる二人=同

 

 開催間近で、今は準備の大詰め段階。はじめての主催イベントで、自分たちも作家として出店する。この間、もちろん家庭の仕事も育児もあり慌ただしい毎日だが、「やりすぎない、無理しない」を大事にしている。

 

 「凸凹があってもなくても、子育てに何かしらの悩みはつきもの。些細や日常を笑いあったり、悩みを話して心を軽くしたりするのは自分たちも求めていた場所。そこで互いをそっと見守るような繋がりが生まれたらうれしい。そんなささやかな取り組みを生駒の地から広めていきたい」と、二人大きく頷いて締めくくった。

 

フライヤーは県内一部の子ども支援センターや、マルシェ出店者店舗(一部)で入手可能。生駒のイベント時はチャリティー募金も行う予定=同

 

「tetote」のコンセプト

「子育てを独りで悩まない」をモットーに、凸凹のある子どもの母である私たちが、発達障がいや知的障がいなどの障がいを持つ家族向けのマルシェや繋がりの場を提供。凸凹のある子どもとその家族を一人にしない「自分らしく」いられるためのサポートを目指します。

 

 

イベント情報

※記事公開時の情報です

<イベント名>

第一回 tetote marche(テトテマルシェ)

<開催日時>

5月27日土曜 午前10時から午後3時まで ※雨天時は翌28日に順延

<開催場所>

ベルテラスいこまベルステージ(奈良県生駒市北新町10-10)

<その他情報> 

入場無料・出入り自由。

出店者からの出店料の一部は、tetote cafeの運営資金や福祉団体に寄付される。当日来場者も菓子の持ち寄りや募金などでチャリティー参加が可能。使用しなくなったDVD・本やはがき(古はがき・書き損じはがき)などの寄付も受け付ける。

※イベントやチャリティーの詳細は下記SNSを参照

<「tetote」公式SNS>

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