全国的に行楽日和となった6日朝、痛まし…
全国的に行楽日和となった6日朝、痛ましい事故が起った。群馬県高崎市の上信電鉄の踏切で、近くに住む小学4年生の女児が電車にはねられ死亡した。踏切には警報機も遮断機もなかった。
こうした踏切は「第4種」に分類される。国土交通省によると、2023年3月末時点で全国に約2400カ所あり、県内にも五條市に1カ所残る。
国交省も鉄道事業者などに警報機と遮断機のある「第1種」への改良を求めているが、採算が厳しい地方鉄道などでは費用の確保が難しい。廃止も利便性の低下や地価下落への恐れから、地域住民らとの合意形成が困難なケースが多いという。
県内での踏切事故では22年に大和郡山市で目の不自由な女性が亡くなった事故が記憶に新しい。踏切周辺の点字ブロックが劣化し、女性が自分のいる場所を誤認したことが事故の原因とみられる。
事故を受け、県内の一部で踏切内に点字ブロックが設置された。まだ十分ではないものの、安全対策が徐々に進んでいる。
亡くなった命は戻っては来ないが、少しでも事故を減らすための教訓としたい。(法)