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子どものころ親にせがんで天体望遠鏡を買…

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 子どものころ親にせがんで天体望遠鏡を買ってもらった懐かしい思い出がある。低性能ながらも初めてのぞき見た宇宙。その体験に心が躍った。

 

 折しも米ソ2大国が宇宙開発にしのぎを削っていた時期。そして数年後にはアポロ計画で人類が月面に到達、新時代を目前に感じたものだ。

 

 あれから半世紀余り。意外に歩みは遅かったが、ついに日本の探査機が月面への軟着陸に成功。いま再び世界の目が月探査競争へ向き始めた中、その先頭集団に日本が追い付いた。

 

 もちろんまだトップとの差は大きく、課題も山ほどあるに違いない。ただどんなに遠い夢でも手がかかった以上、引き寄せるのは努力次第。

 

 月面にたどり着いたのは日本が世界で5カ国目。同様にフロンティアの最前線、南極で内陸に基地を持つのも5カ国。昭和基地は大陸に届かなかったが、月面に令和基地は可能か。

 

 月探査に期待されるのは資源確保や安全保障。子ども心に思い描いた冒険世界とは少々違うが、当時は望遠鏡越しに見ていた未来が今や実現可能な目標になった確かな手応えに改めてワクワクしている。(松)

 

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