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地域振興の要ながら長年の課題が残る県観…

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 地域振興の要ながら長年の課題が残る県観光。中川政七商店のイベント「奈良にいい会社をつくろうサミット2023」でも、奈良のブランディングとともに観光の議論があった。

 

 目指すべき方向では、発言者を含む来場者の多くがハイコンテクストな観光を支持。言葉で説明し尽くせない深い文化や歴史、風土などを味わい、感じる旅といったところか。

 

 簡明で一般的なローコンテクストな事物は競合が多く、まねされやすいことが理由に挙がった。一方で、奈良にはハイコンテクスト観光が可能な要素が豊富とされた。

 

 滞在型観光を増やすこと、従前の目玉に頼って観光資源を生かし切れていないとの課題はそのまま。特徴的な宿泊施設は増えたが、十分ではない。

 

 現県政は観光振興で宿泊施設増加と周遊観光促進を掲げるが、前県政と変わらない。新年度での具体策に期待したい。

 

 イベントでは若年時以降の再訪を少なく感じるからか、修学旅行の功罪の話も出た。中高年旅行者からは「修学旅行以来」との言葉をよく聞く。その理由も含め、奈良の観光を考える種はいろいろある。(智)

 

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