小学生のころ、学校のトイレで「大きい方…
小学生のころ、学校のトイレで「大きい方」ができなかった。暗く汚い個室に入るのがどうしても嫌だったからだ。それから半世紀近くたつが、学校のトイレはさほど変わってはいないらしい。
県教育委員会は「汚い。臭い」と不評だった県立高校のトイレ改修に向け、「県立高校トイレピッカピカ5カ年計画」を立案。29校31学舎のトイレを対象に2026年度から4年間かけて取り組む(23日付既報)。
一般家庭や商業施設などでも洋式トイレが普及しており、和式に慣れていない生徒が多い。しかし、現在、県立高校のトイレの洋式化率はわずか35%にとどまる。
さらに大半を「湿式」が占める。入り口でサンダルなどに履き替えるタイプのトイレで、床に水を流して掃除するために湿気がたまりやすく、和式と同様に衛生的に問題がある。
かつての筆者のように学校でトイレを我慢することは、身体面だけなく精神面でも健康に良くない。県教委の計画は学習環境向上に大きく寄与する。
市町村が管理する小中学校も実情は同じ。トイレ改修に向け、県の財政的な支援を求めたい。 (法)