「いよいよ」というより「ようやく」とい…
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「いよいよ」というより「ようやく」といった感がある。「飛鳥・藤原の宮都とその関連資産群」の世界遺産登録に向けた初の住民説明会が橿原市で開かれた。
国が「飛鳥・藤原」をユネスコへの推薦に先立つ暫定リストに記載したのは2007年。既に15年を超える取り組みだが、参加者からは「全国的に全く知られていない」など厳しい声もあったようだ。
暫定リストの記載「同期」は3件あり、冨岡製糸場、富士山、長崎・天草は登録が実現した。「飛鳥・藤原」が同期最後のゴールテープを目指して走り続ける。
目を転じれば、国内推薦でどちらが先かといわれる彦根城の記載は1992年。人類の遺産として認定されるのは並大抵のことではない。関係者の世代交代もあるだろう。
奈良県と当該地域の市村でつくる登録推進協議会は、「飛鳥・藤原」の推薦を2024年、登録を26年とする目標を掲げる。
23年もすでに半分が過ぎようとしており、長年の取り組みは仕上げの時期といえそうだ。一方で県内の盛り上がりはどうだろう。こちらはまだまだ工夫がいりそうだ。(増)