注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

1862(文久2)年、高知県佐川町生ま…

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 1862(文久2)年、高知県佐川町生まれ。1867(慶応3)年、和歌山市生まれ。2人の学者が残した標本が、日本の植物分類学の礎となった…。

 

 前者は、NHKの朝ドラ「らんまん」のモデルとなった「日本の植物学の父」と呼ばれる牧野富太郎。後者が「知の巨人」とも呼ばれる博物・生物・民俗学者の南方熊楠である。

 

 和歌山県の広報誌「和歌山 人・もの・地域 和(nagomi)」の最新号(Vol.51)の裏表紙「熊楠の視線」で、2人の交流のことが紹介されていて、興味深く読んだ。

 

 ほぼ、同じ時代に生きた二人は、幼いころ体が弱かった▷生家が酒屋▷絵画や語学に堪能▷数多くの植物を採集し標本を残した―といった共通点がある。田辺市にある「南方熊楠顕彰館」の土永知子・学術研究員の話では、熊楠からは「牧野氏」、富太郎からは「南方君」あてで、やりとりをしていたという。

 

 熊楠は知人を通じて牧野に、熊野で採集した植物の鑑定を依頼。鑑定結果は、熊楠の標本とともに同館の収蔵庫に保存されているそうだ。

 

 学問がとりもつ交流に、心が和んだ。(恵)

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