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お寺の前にある掲示板。張り出された言葉…

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 お寺の前にある掲示板。張り出された言葉に思わず立ち止まったことがある人も多いだろう。そんな言葉を対象に優秀作を選ぶのが「お寺の掲示板大賞」だ。

 

 掲示板の写真をツイッターなどに投稿してもらって選考する。「家族と過ごすこと 親から愛されること 今生きていること 当たり前なんてない 目を覚ませ」。始まった2018年の投稿で、長崎県の長壽寺で撮影された。

 

 先日、親戚の法事で導師が語った法話も「当たり前」のありがたさだった。闘病の末に若くして亡くなった医師井村和清さんが残した言葉を、遺著「飛鳥へ、そしてまだ見ぬ子へ」から読み上げた。

 

 「あたりまえ こんなすばらしいことを、みんなはなぜよろこばないのでしょう」。故人と別れて日も浅い四十九日の法要で、参列者の心に染みた。

 

 発生から12年となった東日本大震災は、各地で犠牲者の追悼行事が開かれた。2月末現在の死者は1万5900人、不明者も2523人に上る。

 

 お寺の掲示板には「今、いのちがあなたを生きている」ともあった。3月11日は「当たり前」の日常をかみ締める日でもある。(増)

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