安倍晋三元首相が近鉄大和西大寺駅前で銃撃…
安倍晋三元首相が近鉄大和西大寺駅前で銃撃に倒れてから、早くも2カ月が経過した。今月末に予定されている国葬についても賛否が分かれている。
事件現場に何度も足を運んだが、いまだに合掌する人を見かける。先日もセミナー出席のため来県した菅義偉・前首相が、現場で手を合わせた。
歴代最長となる官房長官を務め、二人三脚で安倍氏を支えてきただけに、「本当に無念で残念で悲しい気持ち」の言葉のなかに、過ぎし日の思いが凝縮されていた。
国会閉会中の審査が行われ、岸田文雄首相が、国葬実施の基準について語ったが、これで国民が納得できるかどうか。騒然としたなかでの葬儀はいただけない。
外国から数多くの要人が訪れるのだから、それにふさわしいものであってほしい。警護が問われた事件だったので、警護については万全な対応が望まれる。
今の政権を揺るがすような事件だったので、現場をどのような形で残すかも課題だ。市民生活に影響がないようにした「遭難の碑」を建てることや、歴史的な目印となる何らかの形を残してほしいと思う。(治)