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国原譜

秋を飛び越して冬が来たような、との声も…

 秋を飛び越して冬が来たような、との声も聞かれる朝晩の冷え込みとなった。今年も残すところ2カ月余り。「第九」の季節がやってくる。

 就任後初となる菅義偉首相の所信表明演説を聞き、独唱者が声高らかに歌う第4楽章「歓喜の歌」が頭に浮かんだ。「おお友よ、このような音ではない」。

 原詩はドイツの詩人、シラーによるが、冒頭の一節はベートーベン自身が加えたとされる。「もっと心地良い、もっと喜びに満ちあふれる歌を歌おうではないか」と続く。

 7年8カ月ぶりに誕生した新首相だけに、国をどのように導くのか、政治理念や目指す社会像をもっと語ってほしかった。

 菅首相のスタンスは「できるものからすぐに着手し、結果を出して、成果を実感いただきたい」との呼び掛けが象徴している。一国のリーダーというより、選挙を控えた地方自治体の首長のような印象を受けた。

 立憲民主党の枝野幸男代表は16日の講演で「各論つまみ食い内閣」と表現したが、政策を列挙した所信表明は成果を採点しやすかろう。今後は政策実現のスピードが国民の評価を分ける。(増)

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