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国原譜

一説によると、「埒(らち)が明かない(…

 一説によると、「埒(らち)が明かない(物事がはかどらない)」の語源は「春日若宮おん祭」にあるらしい。長い祝言の間は埒(柵)が開かず、会場に入れなかったからだ。

 同祭は春日大社の摂社若宮神社の祭礼で毎年12月17日に開かれる。880年以上続く伝統行事だが、今年は新型コロナウイルス感染拡大防止のため大幅に縮小となる。

 古式ゆかしく練り歩く「お渡り式」は人数を約20人に縮小し距離も短縮。「松の下式」や稚児流鏑馬(やぶさめ)など一部の神事は中止になるという。

 神楽や舞楽などの芸能が奉納される「お旅所祭」も関係者だけで営まれ、例年設けられる桟敷席は中止。残念ながら、文字通り「埒が明かない」ことになる。

 ただ、本来は1日だけお旅所に遷(うつ)られる「若宮様」に楽しんでもらうためのお祭り。例年より終了時間も早くなり、神様にもご辛抱いただくのだから、われわれが観られないのは仕方がないか。

 同祭保存会では、お旅所祭のインターネット中継も検討しているという。今年は家で静かにコロナ終息を祈ろう。(法)

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