特集奈良の鹿ニュース

国原譜

還暦同窓会があった。中学を卒業してから…

 還暦同窓会があった。中学を卒業してから45年。孫がいてもいなくても、みんなじいさん、ばあさんの域である。ただ、中身は、ほとんど変わっていないのが、うれしい。

 中学の同窓会だが、小学校時代の恩師も出席してもらった。厳しい指導で知られていた男性教諭は、「今の時代なら、私は新聞ざたになっていただろう」と述懐。

 もう時効だけれど、体罰、いじめなどはあった。しかし、何があっても、わか子は正しく、悪いのは「教師、学校、教育委員会のせい」にする親は、ほとんどなかった、と記憶する。

 参加者のスピーチに移った。ある女性のごく自然な「今、私は幸せで幸せで仕方がないんです」との言葉には驚くとともに、うらやましくもあった。

 他界した同級生も何人かいる。出席したくても病気や生活苦で出てこれない人もいるだろう。「忙しくて同窓会なんか出ている時間がない」とは経済界で成功した同級生の弁らしい。

 たいした人生は歩んでこなかったけれど、こうして同級生と楽しい時間を分かちあえる「スプーン一杯」くらいの幸せはあるのかな。(栄)

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