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国原譜

宇陀市での近畿高校自転車ロードレースで…

 宇陀市での近畿高校自転車ロードレースで、全国大会につながる女子の競技が初めて実施され、先日本紙に載った。競技人口の問題もあるのだろうが、女子スポーツへの門戸開放が途上なのがうかがえた。

 かつて過酷、危険など、さまざまな理由で女子に扉を閉ざす競技、種目が存在した。現在は誤解、偏見の解消、科学的トレーニングの普及などもあり、ほとんどの競技で女子の種目がある。

 ただ道が開かれていても、男子ほど競技環境が整っていない場合がある。地方の活動が全国に結びつかないのもその一つだろう。

 多方面で見聞する中で、年代が上がるにつれ環境格差が広がるとも感じる。開催中のサッカー女子ワールド杯出場の日本代表選手も例外ではない。

 環境の不備は競技者数の先細りのみならず、女性指導者の育成にも影響する。さらには女子のスポーツへの思いを摘むことにもなりかねない。

 東京五輪を前に「アスリートファースト」がよく口にされる。性別を問わず望む競技で受け入れ先があり、練習環境や試合の場が等しく整っていることが最初の一歩だと思う。(智)

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