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国原譜

「違いが分かる男の…」。かつて一世を風…

 「違いが分かる男の…」。かつて一世を風靡(ふうび)したインスタントコーヒーのテレビCFの名ナレーションだ。今なら「違いが分かる人の…」とした方がいいだろう。

 改良されるから何でも新しい方がいい。大量消費社会に育った我々は単純に考えがちだが、そうではない。時代を超えて輝くものがある。

 ジャズバー「ブルーノートならまち」で、同じ録音をオリジナルレコードと再発のCDで聴き比べであぜんとした経験がある。レコードは音の奥行き、臨場感が圧巻だった。

 また、今の映画館で見る作品は、かつての映画より美しくない。目と感性が衰えたせいかなと思っていたが、高齢の映画評論家と話す機会があり、意見が一致した。

 デジタルで撮影された作品は、35ミリフィルム作品に比べて平板である。映像のキレもない。ただ、大型液晶テレビで見ると、両者の違いは分からない。

 スマートフォンで気軽に音楽を楽しめる。デジタル撮影になって低予算で映画を製作できるようになった。しかし、「安易、手軽」によって失われたものは確かにある。(栄)

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