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国原譜

秋田県に伝わる「男鹿のナマハゲ」など、…

 秋田県に伝わる「男鹿のナマハゲ」など、8県10件の来訪神行事がユネスコの無形文化遺産に登録された。ナマハゲはテレビなどでおなじみだが、ほかにも多種多様な来訪神がいることに驚いた。

 愛嬌(あいきょう)さえ感じるナマハゲに対し、ほかの来訪神は土俗的な感じが強くてよほど怖い。

 「泣く子はいねがー」と迫力満点のナマハゲも、仮面を着ける生身の人は、高齢化が進んでいるという。男鹿市双六地区のナマハゲ役は、平均年齢約70歳。

 極端な観光化は避けたいが、世界的な文化遺産となったことが新たな担い手を生めば、登録の意義はさらに大きい。

 心配なのは「ナマハゲお断り」の家が増えたことで、こちらは高齢化より深刻かもしれない。来訪神の接待が大変などの事情があるようだ。

 来訪神行事ではないが、接待の負担から世話役の引き受け手がいなくなり、途絶えてしまった伝統行事も奈良県にはある。来訪神は家々に幸せをもたらすもの。万が一にも絶やしては、神様たちも心配だろう。これからの伝統行事に必要なのは、変化に対応できる柔軟性かもしれない。(増)

 

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