注目記事山下県政 世論調査の全結果掲載

国原譜

県内最多、36万人の市民生活を支える奈…

 県内最多、36万人の市民生活を支える奈良市の行政が大きく揺らいでいる。年度末を目前にして肝心の新年度予算が、いまだに確定しないのだ。

 同予算案を審議する3月議会は昨日、会期末を迎えたが、火葬場の移設問題を争点に議会と市長による修正案、再議の応酬で会期延長が決まった。

 地盤の適否、また地元反発など予定地選定に強い疑義が出る中、仲川市長は再考の可能性を完全否定。その理由に過去の経緯や財源確保の期限を挙げ、議会の多数意見と正面からぶつかった。

 施策をめぐる対立は過去にもあったが、建設的な議論にならないまま、短絡的に力勝負を挑むようなやり方は決して好ましい結果につながらない。

 市長は「新斎苑は市民生活の最重要課題。議会もその必要性は理解されている」と話すが、議会が可決した修正予算を一蹴、暫定予算を組まざるを得ない状況も辞さないと見える姿勢は疑問。

 妥協を排して譲らず、職責を賭けるとまで言い切った市長の思惑の中には、民意を問う含みもあるのか。会期延長だけで収まらない次の政治日程も動き始めた気配がする。(松)

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