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国原譜

戦後の県政治史のなかで、異色の政治家として…

 戦後の県政治史のなかで、異色の政治家として活躍した服部安司さんが亡くなった。参院議員を引退してから、もう19年にもなる。

 昭和20年に30歳の若さで上牧村長となり、ついで県会議員を3期務めた。当時の自由党と日本民主党が合併して自由民主党が誕生、その公認候補として同33年の衆院総選挙に初出馬した。

 定数5の全県1区で、自民5、社会3、共産1、無所属3の12人で争い、服部さんは4位で初当選を決めた。以来、落選したこともあるが、衆院議員を7期務めている。

 「情の服部」とでも評したらよいのか、服部ファンは多く、強烈なリーダーシップと、抜群の行動力で、県政界における大きな地歩を築いた。

 内閣官房副長官や郵政大臣を努めるなど国政でも活躍した。同58年の衆院選で落選したが、その後の参院補選で国会議員に復活、平成4年に引退するまで、国政の場で県勢発展に尽力した。

 引退後は地元の上牧町に帰り、福祉事業に専念してきた。戦後の昭和史、そして県政史を知る1人だっただけに、もっと話を聞いておけばよかったと思う。合掌。(治)

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